(漫画がすき)

漫画好きが読んだ漫画を紹介するブログです。

『ねぇねぇ、ねねさん。』感想~飯モノイメージからの叙述トリック(?)に涙せよ・・・~

本日は気になる読み切りのご紹介ですー

 

漫画における飯モノのイメージってもう定番化しているんだな・・・っていう。

 

日本漫画の文脈で最大限に活きる漫画でしたなあ。

 

あらすじと感想をご紹介します。

 

(なお、ネタバレしないうちに読んだ方が絶対面白いので、まずは↓リンクから読んできてくださいね!)

 

『ねぇねぇ、ねねさん。』

shonenjumpplus.com

 

【あらすじ】

生活力ゼロの美女、寧々さん。

寧々さんのお隣に住む、モテるために料理を始めた大学生、凛太朗くん。

 

凛太朗くんは寧々さんのためにご飯を作る。なんならあーんして食べさせてあげたりハグしちゃったり。

 

でも、いちゃいちゃご飯の時間は必ず「夜10時」。

 

11時になると必ず帰ってしまう凛太朗くんに、寧々さんの顔は少し曇っていって・・・

 

【感想】

いちゃいちゃ飯モノからの・・・!?

 

本邦ですでに確立された「お隣さんにご飯を作る」といううれしはずかしイメージを利用した本作。

 

絵もすごくきれいで寧々さんは色っぽく、「このあとえっちな感じになるんちゃう!?」という汚れた期待をめきめきに(いい意味で)殴ってきます。

 

シンプルにごはんも美味しそうで、食を通じて出会った寧々さん・凛太朗くんの絆がうかがえます。

 

ごはんはきっかけで、つながりで、そして未来にとどけるもの。

 

読んでない方への配慮のためぼやっとしたことしか書いてませんが、とにかくふわっとした幸せに浸れる良作なのでお勧めです。

 

飯モノ漫画が好きなら余計にこの叙述トリックにハマるはず。ぜひぜひどうぞ。

『邦キチ!映子さん』season7第5話感想~トンチキ邦画プレゼン、『ベイビーわるきゅーれ』でついに名作もOKに~

本日はTwitterで話題の邦画プレゼン漫画、『邦キチ!映子さん』の話題ですー

 

簡単なあらすじは載せますが、未読の方はリンクから読んできた方が理解が早いと思います。web掲載漫画なので無料で数話読めます。↓リンクからぜひぜひ。

 

そして今回のseason7第5話はちょっとエポックメイキングな回だったのでアーカイブしておきたいなと・・・

 

では、簡単なあらすじと感想をご紹介します。

 

『邦キチ!映子さん』

comip.jp

 

【あらすじ】

とある高校にある「映画について語る若人の部」。

 

アメコミ経由・ミーハー映画好きの部長と、部員の邦吉映子、邦画大好き女子高生通称「邦キチ」。

 

どんなトンチキな邦画も、邦キチの手にかかればさらにトンチキな映画としてオススメされる・・・!

 

 

邦キチの邦画愛はとどまるところを知らず、どんな過去のマニアックな作品も長所を見つけてプレゼン!プレゼン!

 

 

業界初、邦画専門プレゼン漫画!

 

【感想】

 

邦キチの魅力と言えば、「絶対に作品を貶めないプレゼン」。

 

私も漫画のレビューサイトで記事を書いているのですが、邦キチの姿勢は本当に学ぶことばかりですよ!(突然の大声)

 

正直、海外(特に北米)などと比べて予算や規模的に劣ることが否めない邦画。

 

また海外のトンチキ映画は日本まで至らず、日本のトンチキ映画は必然触れる機会が多いということもありましょう。

 

しかしその邦画のトンチキさを愛し・トンチキの中から長所をプレゼンするのが邦キチのやり方。

 

私も実写デビルマンを観た後に、邦キチのプレゼンの懐の深さに襟を正したものです。

 

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『邦キチ!映子さん』season1 服部昇大 集英社 より引用



「どこをとってもこの世に二つとない作品」・・・

 

物は言いよう・・・

確かにその点をピックアップするならば間違いなくこの世に二つとない映画で、このプレゼンは完全に有効です。(なお実写デビルマンの評価を知りたい場合、「実デビ 酷い」などで検索してみてください)

 

 

 

さて、このように『邦キチ!映子さん』はトンチキ邦画をプレゼンしまくる漫画なわけですが、このseason7第5話の題材は『ベイビーわるきゅーれ』。

 

アクションの質や女の子同士の友情など、とても評価の高い最新の邦画です。

 

今までトンチキ邦画ばかりプレゼンしていた邦キチが、名作をプレゼンしたらどうなるのか・・・?

 

結論から言えば非常にいつもの邦キチでした。

 

『ベイビーわるきゅーれ』の、かわいい女の子ダブル主演というイメージ→ハードアクションを紹介する大きな緩急。「ちょっとした映画マニア」が追いつかない新進気鋭の表現を取り上げるさすがのプレゼン力(りき)!

 

邦キチ、つまんない映画も面白い映画もすごくフラットにプレゼンしやがるッ・・・!

 

season7第5話を以て、面白い邦画もイケることが分かった邦キチ。

今後のプレゼンにますますの期待が高まりました・・・!

漫画のネタバレレビューについて〜『キン肉マン』騒動アーカイブ。もはやツイートも読書体験 ~

 

本日はマンガの紹介ではなく、日本のマンガの時事問題についてアーカイブも兼ね触れたいと思います。

 

Twitterで話題になった「マンガのレビューについて」です。

 

私はもう、SNSに関しては止められないと思うんだよね・・・

 

Twitterで話題になった件とは】

この件ですね↓

togetter.com

 

内容としては、

 

  • キン肉マン』の作者のひとり、ゆでたまご嶋田先生がTwitterでのネタバレ含む感想に注意喚起(含む法的措置勧告)
  • ジャンプ+編集長が嶋田先生の発言に追随(含む法的措置勧告)
  • 結果、『キン肉マン』のみならず、Twitterでのジャンプ作品の感想ツイートが激減する


うーーーーーーん。という内容です。

 

非常に悩ましい問題なのですが、結論から言うと感想が激減するのは集英社に不利益になります。

 

感想ツイートは以下のような効果があると思います。

 

  1. 無料の広告であり、
  2. 読者の読書体験のうちのひとつであり、
  3. クリエイター、編集部のモチベーション(純粋な意味でも、販促計画としても)

 

 

感想ツイートは流れていた方がいいのです。それは間違いない。


しかしながら、クリエイターの「ネタバレを避けてほしい」という気持ちも分かります。


そりゃもうクリエイターからすれば、自分の想定するコンディションで、一番おもしろい状態で読んでほしいですよね。それは痛いほどわかります。

 


でも残酷ながら、たぶんもうそれは不可能だよな、というのが私の(現段階での)見解です。

 

 

なぜなら感想ツイートは、すでに読書体験の一部だからです。

 

それが『キン肉マン』において特に顕著だったということだと思います。

 

人の口に戸は立てられません。

これはマンガのネタバレ以外でも、人類開闢以来ずっとそうなので覆ることはありません。

 

そして『キン肉マン』を好きな層は、現状30〜50代くらいで、少年時代にキン肉マンを読んでいた世代が中心だと思います。

 

この層は少年時代の「ジャンプを読んで、次の日にクラスで友達と話す」ことまでを読書体験としています。

 

その読者が大人になった今、Twitterでつぶやくことは少年時代の読書体験と非常に似た価値があると想定できます。

 

「あの技最高だったよな!」「まさかあいつが味方で戻ってくるなんて!」「すごいうれしかったよな!」

 

これはネタバレです。しかし、そのネタ部分に対して語り合いたいのです。

 

私も『キン肉マン』関係でツイートをすると、それはそれはあたたかなコミュニケーションが広がることを知っています。

 

(余談ですが、2019年にキン肉マンスタンプラリーに参加したことがあります。

Twitterで進捗をつぶやくと、知らない人でも気軽にいいねを押してくれるし、私も「ああ、この人あそこ行ったんだ~」なんていいねを押して交流が生まれました。(嶋田先生もいいねしてくれましたよ)

 

スタンプラリーのみならず、Twitterでの交流も含めて楽しい時間を過ごすことができました。)

 

キン肉マンを読む」という行為は「読んだ後にネタバレ部分(一番面白かった部分)をツイートして語り合いたい」ということも含んでいると考えて良いと思います。

 

であればどうすればよいのか。

 

考えうるのは、例えばネタバレ感想に「#肉バレ」などのハッシュタグをつけ、未読者は該当ハッシュタグをミュートする・・・などでしょうか。

 

web漫画の最後のページに告知をすれば、結構できるんじゃないかなあ、なんて思うんですが・・・

 

と言いつつ、ミュートワード設定などのネットリテラシーが必要になってくるため難易度は高いです。

 

またそもそも嶋田先生やジャンプ+編集長の「ネタバレをやめてほしい」という意図が、私が想像するより広範囲に及んでいるかもしれません。そのため、意向に沿うものかもわかりません。

 

 

しかしながら、「誰かと語る」までが読書体験である作品において、もはやSNSでのネタバレは避けられないと思います。

 

ネタバレ部分を語り合いたい、その欲求をスマートに解決する方法は模索していかなければいけないと思います。

 

法的措置の姿勢を見せて感想ツイートを減らすというのは、誰も得をしない哀しい結果です。ましてや、次世代を担うweb漫画の感想まで減るのは集英社も本意ではないはず。

 

なにか策を講じてほしいというのが、漫画ファンである私個人の願いです。

 

『ブルーピリオド』11巻感想~絵画教室のこどもたちとの触れ合い、闇が深すぎる~

本日は『ブルーピリオド』最新刊の感想ですー

 

『ブルーピリオド』といえば、この10月にアニメ化する人気「美術スポ根」漫画。

 

11巻ではスランプに陥った主人公、八虎が子どもの絵画教室にアルバイトに行くのですが・・・

 

あらすじなし、感想オンリー、少々のネタバレ含む内容なので既読の方のみ↓へお進みください。

 

 

『ブルーピリオド』11巻

 

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【感想】

 

 

重いッ!

 

佐伯先生(表紙のイケシルバーヘアレディ、八虎の恩師)の絵画教室でバイトすることになった八虎。

 

内容は絵画教室の子どもたちへの指導。

 

その子どもたちが一癖も二癖もあって。。。

 

その上、突然の橋田カムバック。そして橋田もチラチラ重いところを見せてくる・・・

 

7巻以降、ずっと低調、沼に足を取られるような、もがくような展開が続いている『ブルーピリオド』。

 

その重さ、実にいいねエ・・・!

 

絵画教室のこどもたち(の中でも問題のある子)の闇もまた、美術への姿勢として根深い。

 

私も子どもがいるので、こういう美術の関わり方したらだめなんかな~なんてちょっとわが身を振り返ったりします。

 

ところで、今回の美術知識は「ピカソ」について。普通に勉強のきっかけになるのでありがたいです。生涯で15万点の作品創作ってちょっとすごすぎだなピカソ

『妻の飯がマズくて離婚したい』感想~ママ情報webメディア漫画の拡散を考える。コストと楽しみ、それが問題だ~

本日は今Twitterでバズってる漫画をアーカイブとしてご紹介したいと思いますー

 

Twitterやってますよね?やってなければこちらとか↓を見ていただくと、Twitterでなにやら盛り上がっているのが分かると思います。

 

togetter.com

 

ママ向けwebメディア掲載なのにストロングなスタイルに、漫画読みとして畏怖を覚えたので考察したい・・・という次第です。

 

今回は

 

  • 私の観測したあらすじ(24話までで)
  • なんでこの漫画が議論を呼ぶのか

 

について書きたいと思います。いやあ業界のセオリーをぶちのめすわあ。

 

 

 

『妻の飯がマズくて離婚したい』

select.mamastar.jp

 

 

 

『妻の飯がマズくて離婚したい』はwebメディア「ママスタセレクト」で連載している4コマ漫画です。

 

(webメディア掲載の無料まんがのため、今後無料で読めなくなるor掲載が取り下げになる可能性をあらかじめ申し伝えておきます)

 

 

 

私の観測したあらすじ(現在公開の24話までで)

 

ミナミ、兼業主婦。

アツシ、会社員。

 

ミナミとアツシは小3、小1、年中のかわいい子どもに恵まれた夫婦。

 

しかしこの夫婦には大きな問題があった。

 

それは食の価値観が大きく異なること。

 

ミナミは実家の家庭方針から「腹に入ればみな同じ」という価値観。

アツシは裕福でなくとも食べることが大好きな両親のもと、「お金をかけずに手間をかけて」食を楽しむ価値観を持っていた。

 

ミナミには「食を楽しむ」という概念そのものが分からない。

そのため食は二の次三の次、かわいい子どもたちの教育費のために最低価格の素材、最低限の作成コストで作った食事を出す日々だった。

 

そんなある日、アツシがこっそり1万2千円のディナーに行ったことが判明する。

 

ぶつかり合う二人。離婚も視野に入った価値観の違いを、二人はどのように乗り越えるのか・・・?

 

 

 

【なんでこの漫画が議論を呼ぶのか】

 

この記事では、内容についてではなく「この漫画がTwitterトレンドに乗るほどの話題になったのはなぜか?」という視点で見たいと思います。

 

結論としては情報メディア発信でありつつ、ターゲットがつかみづらく、考察を呼ぶからだと思います。

 

まず、情報メディアからの発信であること。

 

当該作品が連載されている「ママスタ」は、「ママに役立つ情報を日々配信」というキャッチコピーのついた紛れもない情報メディアです。

 

4コマ漫画も多数掲載されていますが、どちらかと言えば育児や子連れのお出かけ、保育園、塾などの育児情報を強みにした媒体です。

 

そしてそんな媒体でありつつ、『妻の飯がマズくて離婚したい』のターゲットがつかみづらいこと。

 

本来ママ向け情報メディアの4コマ漫画であれば、基本的にターゲットを女性に絞り、女性が読んで楽しい・女性へ問題提起するなどの作品が定番です。

 

しかしこの作品では妻・ミナミの努力や理想、夫・アツシの苦悩が双方描かれ、「ミナミの言うことも分からなくはない」「これはアツシかわいそうだわ・・・」とミナミ(妻)とアツシ(夫)の間で感情移入先が行ったり来たりします。

 

現状(24話)では、ママ向けとも思えないですし、ひねってパパ向けとも思えません。また性別問わない育児層への訴求としてもやや外れている気がします。

 

リアルな作品ではありますが、情報メディアのコンテンツとしては「どこに感情移入していいかわからない」という意図がつかめない不安を感じます。

 

結果、考察を呼ぶこと。

 

ターゲットや意図が分からず、かつ題材が身近な時、人は作品についてあれこれと「これは●●向けなのでは?」「こういう意図なのでは?」といった考えを巡らせます。

 

これが考察です。

 

 

 

更に考察が過熱している理由として、題材があまりにも不幸なことが挙げられると思います。

 

 

『妻の飯がマズくて離婚したい』は、三大欲求である食の価値観の断絶を描いています。

 

ミナミは食にまったく興味がないため、食を「コスト」としてとらえています。

対してアツシの食は「楽しみ」です。

 

ミナミ、アツシの価値観はどちらも現実に存在しますし、一概にどちらが悪いというものではありません。

 

そしてどちらが悪でもないがゆえに、埋めがたい断絶ができています。

 

そのため、「そもそも結婚しなければよかったんじゃ」「(現実にはないだろうけど)こんなこと言われたら泣く」「(仮定として)お金があれば解決するのでは」など、思考実験が繰り広げられてるのではないか、と考えます。

 

 

 

 

 

まとめますと、

  • ママ情報が発信されているメディアに掲載されているのに
  • ママ向けでもパパ向けでもない、誰にアピールしているのか分からない作品
  • でも題材は食のことで身近だから、みんなアレコレ考えちゃう
  • &、内容があまりにしんどいから「もしああだったら・・」がはかどる

というのが、『妻の飯がマズくて離婚したい』が拡散されている理由なんじゃないかと思います。

 

あまりにもストロングなスタイルの4コマ漫画を投下してきたママスタさん。PVもすごいことと思われます。

 

現段階(2021/9/22)で24話。いつ完結するかわかりませんが、どのようなオチを付けるのか。

ミナミとアツシは離婚せずに済むのか。

毎日更新っぽいので、ちょこちょこ見に行きたいと思います。

 

・・・ほんとにどうするんだコレ・・・?

『地獄戦士(ヘルズ・ウォリアー)魔王』感想〜「怖い奴が優しい」ギャップのジャンプギャグ。『ワンオペJOKER』との比較を添えて〜

たまには懐かしの漫画のご紹介ですー

 

1994年発行!40代くらいの少年ジャンプ読者ならご存知のギャグ漫画ですよね(よね?)。

 

でも、この類型は今もなお生き残ってるし今もなお面白いよなって思います。

 

古い漫画につき、本日は

  • あらすじ
  • 雑観

の紹介、また

  • 現代の他類型

を考察したいと思います。

 

『地獄戦士(ヘルズ・ウォリアー)魔王』

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【あらすじ】

聖ポンポコ学園に転校してきた田中魔王。

 

彼は地獄からやってきた悪魔!

しかし実はすごくいいやつ!

 

仰々しい悪魔の儀式は、みんなにふるまうための蕎麦打ち!

口から吐く針攻撃は、友達の痛めちゃった腰への針治療!

 

このノリで1回16ページ、2巻を走りぬいた約30年前のジャンプギャグ漫画です。

 

 

【雑観】

 

 

まあ見ていただきましょう。

 

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『地獄戦士(ヘルズ・ウォリアー)魔王』1巻 苅部誠 集英社 より引用



 

↑のノリが1回16ページ2巻分、ブレずにずっと続くギャグ漫画です。

 

思えば私はいたいけな小学校低学年。ジャンプ本誌でお腹を抱えてゲラゲラ笑っていましたっけ・・・。

 

私も大きくなりまして、「エンタメにジェンダー観を!」とか「表現の自由はパリ人権宣言に遡る」なんてTwitterにぽちぽち打ち込むような大人になりました。

 

が、先日ウチの子ども(5歳)がダイの大冒険のアニメを見て「一番かっこいいのはダイだよ!あとはよく分かんない。クロコダインはいい」って言ってまして。

 

ダイの大冒険ではポップ至上主義の私ですが、子どもの頃はダイが好きだったのかもしんない。子どもの頃の気持ちって案外忘れるもんですね。あとクロコダインはいいよね。

 

閑話休題

 

えーとにかく、『地獄戦士魔王』、今から見れば他愛のないギャグ漫画なんです。

 

でも小学生の頃はこのマンネリタイプのギャグ漫画を毎週心待ちにしていました。大好きでした。

 

その気持ちが古びた香水のようによみがえり、なんとも淡い気持ちになります。

 

 

【他類型への考察】

 

と言いつつ、大人になっても同じようなギャグ漫画で笑っています。

 

例えば『ワンオペJOKER』。

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『ワンオペJOKER』1巻 宮川サトシ・後藤慶介 講談社 より引用

【簡単なあらすじ】


アメコミヒーロー、バットマンの積年の敵であるジョーカー。

 

最凶最悪、悪の権化であるジョーカーですが、本作のジョーカーは子育てパパ。

 

なにしろ自分の対である「正義の権化」バットマンが赤ちゃん化。

 

自らの悪としてのアイデンティティを守るため、バットマンを「良い子」に育てまた戦いたい。

 

悪人が結構一生懸命育児に奮闘する「育児漫画」です。

 

 

 

 

『地獄戦士魔王』は絶対悪のイメージである「魔王」が気のいい高校生であるギャップギャグです。

 

対して『ワンオペJOKER』は、悪の化身たる「ジョーカー」がいいパパになるギャップギャグです。

 

(ジョーカーに関してはアメコミを読まない人でも、「ダークナイト」「ジョーカー」といった映画作品の大ヒットからもはや悪の化身のイメージが定着していると考えて良いと思います)

 

どちらも

 

  • 元から恐ろしいイメージのキャラが
  • 本当はいいやつ(地獄戦士魔王)orいい奴にならざるを得ない(ワンオペJOKER)
  • で、相手に良い影響を与える

 

ギャップが楽しい漫画です。

 

『ワンオペJOKER』の購読者は多分私と同世代くらいの人だと思います。そして子どもがいて、子育てがちょっと楽になったくらいの層じゃないかと。

 

魔王が高校でいい友達になるとか、悪の化身が同世代で子育てに右往左往するとか、結局『地獄戦士魔王』からあんまり変わってない。

 

やっぱこういうギャグは見てて楽しいんですわ。たぶんまた30年後もおんなじようなギャップギャグで笑ってる気がするので、30年後の自分が楽しみです。

 

 

『ライデン  1巻 暴走変身宅配野郎インマレーシア』感想~マレーシア産ギャグは胡乱な関西弁のヒーローもの~

マレーシア漫画のご紹介ですー

 

私、マレーシアの漫画って初めて買ったのですが、この作品を以て評価することは避けたいです。

 

っていうくらいの怪作です。まじで。

 

謎のテンションと南国のパッションに振り回されたい方に、ぜひ。

 

あらすじと感想をご紹介します。

 

『ライデン  1巻 暴走変身宅配野郎インマレーシア』

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『ライデン 1巻 暴走変身宅配野郎インマレーシア』 Zint KADOKAWA より引用

 

【あらすじ】

 

マレーシアに36回クビになるほどバカな青年がいた。その名はキング。

 

彼は宅配屋の手により変身ヒーロー「ライデン」にされ、そのまま宅配屋に雇われ宅配ヒーローに!

 

相棒はキングにお熱のバイク、フラッシュと、同じくキングに惚れた配達ボックスの精、メイシー。

 

何を言っているのかわからねーと思うが大丈夫だ、私(ライター)も分からない!

 

灼熱のマレーシアの独特ギャグが、なぜか関西弁で炸裂するヒーローギャグマンガ・・・!

 

【感想】

 

グダグダだけどなにか目を引く、謎のパッションのギャグマンガ

 

まあとにかく1ページ見てもらいましょう・・・

 

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『ライデン 1巻 暴走変身宅配野郎インマレーシア』 Zint KADOKAWA より引用

 

変身ヒーローが関西弁でしょうもない組織としょうもなくバトル。

 

そもそもこの変身ヒーロー「ライデン」、恨みを持った配達会社の元社員に対抗するための配達会社社員。

 

つまりこの戦い、元配達屋と配達屋の戦い!

 

なにを言ってるのかわからねーと思うがそういうことなんだッ!!!

 

所属は配達屋なので、ライデンの普段の仕事は配達。

 

その相棒が変態バイクと変態宅配ボックスの精。

 

変態バイクってなんだ?とお思いだと思うので、もう見てもらいましょう。

 

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『ライデン 1巻 暴走変身宅配野郎インマレーシア』 Zint KADOKAWA より引用

 

まさかのしゃべるバイク、その上人目もはばからず欲情する変態。で、バイク。

 

そして「変態バイク」よりさらに謎の存在「変態配達ボックスの精」はこういうこと。

 

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『ライデン 1巻 暴走変身宅配野郎インマレーシア』 Zint KADOKAWA より引用

 

擬人化とかナシ、すごくシンプルに箱!そしてバイク同様に箱に欲情される主人公!

 

なんだこの漫画!!!!!

 

世界広いな・・・と背筋がスッと伸びる漫画です。

 

ものすごくすっとんきょうな漫画なんですが、有無を言わさぬ展開ととんでもない勢いになにか迫ってくるものも感じます。翻訳担当が関西弁にしたのもひょっとしたら名采配なのかもしれない。

 

なお、↓はAmazon商品ページのあらすじ。販売担当も困惑している様子が見えて安心します。

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なおさすがマレーシアと言っていいのか、キングがちょいちょいドリアン(ジャックフルーツ?)食べてたりミーゴレン食べてたりする異国情緒はちょっと得難いですねえ。

 

 

 

 

マレーシアってイスラム教が国教で、硬いイメージがあったんだけど・・・

 

こういうやわやわギャグ漫画があるあたり、ひょっとしたらすごく自由な国なのかもしれない。

 

マレーシアに思い出のある方、暴れ放題のギャグマンガがお好きな方、チャレンジお待ちしております。