(漫画がすき)

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『地獄戦士(ヘルズ・ウォリアー)魔王』感想〜「怖い奴が優しい」ギャップのジャンプギャグ。『ワンオペJOKER』との比較を添えて〜

たまには懐かしの漫画のご紹介ですー

 

1994年発行!40代くらいの少年ジャンプ読者ならご存知のギャグ漫画ですよね(よね?)。

 

でも、この類型は今もなお生き残ってるし今もなお面白いよなって思います。

 

古い漫画につき、本日は

  • あらすじ
  • 雑観

の紹介、また

  • 現代の他類型

を考察したいと思います。

 

『地獄戦士(ヘルズ・ウォリアー)魔王』

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【あらすじ】

聖ポンポコ学園に転校してきた田中魔王。

 

彼は地獄からやってきた悪魔!

しかし実はすごくいいやつ!

 

仰々しい悪魔の儀式は、みんなにふるまうための蕎麦打ち!

口から吐く針攻撃は、友達の痛めちゃった腰への針治療!

 

このノリで1回16ページ、2巻を走りぬいた約30年前のジャンプギャグ漫画です。

 

 

【雑観】

 

 

まあ見ていただきましょう。

 

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『地獄戦士(ヘルズ・ウォリアー)魔王』1巻 苅部誠 集英社 より引用



 

↑のノリが1回16ページ2巻分、ブレずにずっと続くギャグ漫画です。

 

思えば私はいたいけな小学校低学年。ジャンプ本誌でお腹を抱えてゲラゲラ笑っていましたっけ・・・。

 

私も大きくなりまして、「エンタメにジェンダー観を!」とか「表現の自由はパリ人権宣言に遡る」なんてTwitterにぽちぽち打ち込むような大人になりました。

 

が、先日ウチの子ども(5歳)がダイの大冒険のアニメを見て「一番かっこいいのはダイだよ!あとはよく分かんない。クロコダインはいい」って言ってまして。

 

ダイの大冒険ではポップ至上主義の私ですが、子どもの頃はダイが好きだったのかもしんない。子どもの頃の気持ちって案外忘れるもんですね。あとクロコダインはいいよね。

 

閑話休題

 

えーとにかく、『地獄戦士魔王』、今から見れば他愛のないギャグ漫画なんです。

 

でも小学生の頃はこのマンネリタイプのギャグ漫画を毎週心待ちにしていました。大好きでした。

 

その気持ちが古びた香水のようによみがえり、なんとも淡い気持ちになります。

 

 

【他類型への考察】

 

と言いつつ、大人になっても同じようなギャグ漫画で笑っています。

 

例えば『ワンオペJOKER』。

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『ワンオペJOKER』1巻 宮川サトシ・後藤慶介 講談社 より引用

【簡単なあらすじ】


アメコミヒーロー、バットマンの積年の敵であるジョーカー。

 

最凶最悪、悪の権化であるジョーカーですが、本作のジョーカーは子育てパパ。

 

なにしろ自分の対である「正義の権化」バットマンが赤ちゃん化。

 

自らの悪としてのアイデンティティを守るため、バットマンを「良い子」に育てまた戦いたい。

 

悪人が結構一生懸命育児に奮闘する「育児漫画」です。

 

 

 

 

『地獄戦士魔王』は絶対悪のイメージである「魔王」が気のいい高校生であるギャップギャグです。

 

対して『ワンオペJOKER』は、悪の化身たる「ジョーカー」がいいパパになるギャップギャグです。

 

(ジョーカーに関してはアメコミを読まない人でも、「ダークナイト」「ジョーカー」といった映画作品の大ヒットからもはや悪の化身のイメージが定着していると考えて良いと思います)

 

どちらも

 

  • 元から恐ろしいイメージのキャラが
  • 本当はいいやつ(地獄戦士魔王)orいい奴にならざるを得ない(ワンオペJOKER)
  • で、相手に良い影響を与える

 

ギャップが楽しい漫画です。

 

『ワンオペJOKER』の購読者は多分私と同世代くらいの人だと思います。そして子どもがいて、子育てがちょっと楽になったくらいの層じゃないかと。

 

魔王が高校でいい友達になるとか、悪の化身が同世代で子育てに右往左往するとか、結局『地獄戦士魔王』からあんまり変わってない。

 

やっぱこういうギャグは見てて楽しいんですわ。たぶんまた30年後もおんなじようなギャップギャグで笑ってる気がするので、30年後の自分が楽しみです。