漫画のことと本のこと

漫画好きが読んだ漫画や本の感想を書くブログです。

8/8に読んだ漫画の感想

このエントリーに書いた感想は以下の5件。 

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  • 『ハルコロ』
  • 『その他くん』
  • 『comicタント Vol.28』(漫画雑誌)
  • 「__から愛をこめて」
  • ヤングマガジン2022年36.37号』(漫画雑誌)

 

 

『ハルコロ』

600年前のアイヌ民族の少女と、その息子の2部構成の物語の漫画。

アイヌ民族」という、昭和の少数民族ジャーナリストの本が下敷きとなっている。

アイヌのウエケペレ(昔話)形式を通して文化や民具を紹介するスタイルを取っており、アイヌ少女の恋物語を楽しみながらはるか昔のアイヌ民族の暮らしを感情を含んだ形で知ることができる。(しっかりした紹介記事も製作中!)

 

なお、連載していたコミックトム潮出版社創価学会系。手塚治虫の『ブッダ』や坂口尚の『石の花』など、コミックトム前身の「希望の友」「少年ワールド」を通して志のある歴史系作品が多かった模様。

『ハルコロ』は現在、岩波講談社文化から出版中。時代は変わるものですな・・・

 

 

『その他くん』

空手バカ一代』『恐怖新聞』のつのだじろうによる漫画家少年マンガ

何の取り柄もなく名前が「園太」なばかりに「その他くん」と呼ばれる少年が漫画家を目指す。

手塚治虫レベルのレジェンド漫画家がバンバン登場する時代性とつのだじろうの端正な絵で読ませる全4巻。1976年連載開始。

「漫画雑誌はたくさんあるのに漫画家が足りていない」

という、軽く半世紀前の漫画事情に思いを馳せるなどする。あと売れっ子漫画家が夜の歓楽街に繰り出しがち。時代。

 

それにしてもダメ系主人公の名前に「その他くん」というのはすごくセンスがいいなと思う。令和に聞いてもキツいdisりだけど、1976年といえば第一次・第二次ベビーブームの狭間とは言え今より子どもは唸るほどいたわけで。「その他と呼ばれた子」は今より多かったであろうなあ。。などと思ったり。厳しい。

 

 

『comicタント Vol.28』

 

「本当にあった笑える話」等、漫画雑誌のなかのタブロイド紙・・・と呼べるようなジャンル。

特殊清掃、闘病もの、風俗嬢(デブ専)レポ、スカッとジャパン系(この系統の漫画の名前って定まってるんだろうか)などなど。

『お別れホスピタル』『透明なゆりかご』等の沖田×華『不浄を拭うひと』は安定の作り。死者の住居の後始末、というアングラで下世話なゴシップ的テーマが時に含蓄深く、時に下世話に、客観的に作られていて安心して読める。

今回の話はさらに「Siriに何かを入れがちな人たちの後始末」なのでとびっきり下世話でした。入れるものも色々あるんだな。

 

 

 

「__から愛をこめて」

 

ジャンプラ名物、「それどこのターゲット狙ったの(褒)」読み切り。

冒頭の二人の関係を「同伴」の一言のみで抑える引き算な感じ、好き。

しかし大人っぽい雰囲気を持ちつつ、内容はしっかりジャンプ。えーと、厳しいことを言うとあんないい子は稀。稀ゆえにややリアリティを感じられない。

全員いい人で良かったなーーーって話ではあるんだけど、冒頭の引き算で期待をしすぎてしまった。沖縄の解放感は良かったんだけども。

 

「安心のジャンプ」が読みたい方にオススメ。優しい人たちと沖縄の海の煌めきに癒されたい時に。

 

 

ヤングマガジン2022年36.37号』

 

『1日外出録ハンチョウ』が相変わらずいい。

たまの休みにあんまりスイカが大きくて良かったから買っちゃって・・・から始まる牧歌的に過ぎる日。あんな1日を過ごしたい。でもうちのマンションで同じこと(ベランダでビニールプール出すこと)したら苦情くる(世知辛い!)

 

『税金で買った本』もなんかいい。

図書館的お仕事ものマンガ、というにはいろんな悩みや要素が絡んでいて、図書館ってみんなのインフラだったなあとじわじわ思い出す。

グルメで問題を解決するのがクッキングパパなら、図書館にまつわることで解決するのが『税金で買った本』だ。

すごく地味なテーマだと思うんだけど、毎回新しくて飽きない。ゆるーく面白い。

 

というか結構長い間ヤンマガ読んでるけど、『カイジ』を読んでないのはなんでなんだろう・・・雑誌だと緊張感が持続しないのでうまく読めないというのはある。