漫画のことと本のこと

漫画好きが読んだ漫画や本の感想を書くブログです。

8/15に読んだ漫画の感想(4件)

このエントリーに書いた感想は以下の4件。

 

  1. 『天幕のジャードゥーガル』
  2. コント『ファミレス』
  3. 『わたしたちは無痛恋愛がしたい 〜鍵垢女子と星屑男子とフェミおじさん〜』
  4. 【電子版】月刊コミック 電撃大王 2022年9月号増刊 コミック電撃だいおうじ VOL.107 [雑誌]

 

 

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『天幕のジャードゥーガル』

souffle.life

 

13世紀モンゴル。イスラム圏のイランからモンゴル帝国の捕虜となったファーティマは、その賢さを武器に生き延びる・・・美しい民族衣装とイスラム・モンゴルの風俗が楽しいガチ歴史マンガ。

 

トマトスープ先生のかわいらしい絵で綴られる歴史は女性主人公。同じく歴史モノの『ダンピアのおいしい冒険』と比べると、奴隷として運命が翻弄されるエモーションは悲劇めいた進行。

が、そこはトマトスープ先生なのでちょっとしたネットミーム的ギャグ(こんまりネタがあったのは笑った)なども入って軽やかに。

先日1巻が発売されたばかり。歴史の勉強(のきっかけ)としてもすごく良いと思うのでヒマしてる夏休みのお子さんとかいるご家庭にもどうぞ(うちのこと)!

 

コント『ファミレス』

to-ti.in

 

コロナ禍の大学。お笑い研究会の青春。コントを作る、その熱意は折れようにも折れない。・・・さわやか。

 

私は若い頃劇団におりましてね、舞台を作る、という麻薬的な面白さについてはちょっと理解します。熱に浮かされる感じっていうか・・・我を忘れる感じがあるんですね。

 

コント『ファミレス』も同じくコントを作る、ということを目的としていながら、コロナ禍という極めて特殊な背景に阻まれるのが実に現代的だなと・・・・

 

と思いつつ、つまりそれは私のような「だらっとマスクもせずに演劇がやれた」という時代の方が特殊である、ということを改めて思い返しました。今の若い人にはこれがベーシックな環境でしょうな・・・物理舞台を作る若者は頑張ってほしいな。

 

と、懐かしさに自分語りをしてしまいましたが、淡く薄い線と演劇への「熱」、現実のことなのに少し浮足立ったイメージがすごく合っているし、その淡さが青春のキラキラを想わせて本当に爽やかな読後感なのでオススメです。いい意味で地に足がついてないんだ!でも若さってそういうことだろうッ!(しかし柳田國男民俗学の権威)の名前が出てくるあたり大学の研究会だぜえ・・・)

 

 

『わたしたちは無痛恋愛がしたい 〜鍵垢女子と星屑男子とフェミおじさん〜』

 

講談社系の女性向けWebマンガレーベル『&ソファ』より、フェミニズム漫画の『わたしたちは無痛恋愛がしたい』。

フェミニズム的な思想もそうなのだけど、Twitterを模したコマ遣いがうまく、Twitterやってる人だと相当脳にズバッとハマってくる画面なのでは。

あと↑の12話で、「缶詰」をフックにした場面転換がうまくて、クズ男の持ってるナンパに使われる虚しい缶詰、久々の旧友に会うための親しみのこもったお土産の缶詰、独り身で熱出してる時の緊急時ご飯のさみしい缶詰など、缶詰つながりで感情が変わるとこ好きだなあと。ナンパに使われた缶詰、たぶん泣いてる。

 

思想的にはちょっとキャッチー過ぎると言うか、性急かなと思うのが、「ナンパする男性が結局は対男性へのマウンティングとしてナンパする」と(心の声ながら)言語化しているの、分かりやすいけどナンパするような人がそこまで言語化できてるってあるのかな・・・と引っかかってしまった。いてもいいんだけど、自己矛盾で爆発して死んじゃわないかなそれ、っていう(この後描かれるんだろうか爆発)。

 

 

【電子版】月刊コミック 電撃大王 2022年9月号増刊 コミック電撃だいおうじ VOL.107 [雑誌]

 

『#ゾンビさがしてます』

ゾンビ、でかいスーパー、男女混合いがみ合いの庶民チームと、日本漫画でもゾンビものの定番になりつつあるシチュエーション。

爆発シーンもあり漫画として見ごたえ十分。絵もかわいくてグロいことは無いのでゾンビものといっても衛生感的に辛くないです。

それにしても異世界転生ものの後はゾンビパニックだろうか(さすがにそこまで規模は大きくないかなあ)。