漫画のことと本のこと

漫画好きが読んだ漫画や本の感想を書くブログです。

4/8週に読んだ漫画感想(漫画5件)

その日読んだ漫画や本の雑感をまとめておくエントリです。

 

リンク切れや無料期間公開終了などご容赦くださいませ。

 

本日は漫画5件の感想です。

 

 

 

 

 

【comics】

『ケントゥリア』

 

shonenjumpplus.com



100人の奴隷の乗った船。101人目の奴隷として殺されそうになった少年は、妊婦をはじめとした奴隷たちに生命の意味と尊厳を教えられ、あたたかな気持ちを取り戻す。
しかし世界は残酷にうねる。悪魔は船底から生贄を待っている。

 

ジャンプ+のダークファンタジー連載開始。
美しい絵柄とハードな物語。生命の選択。

 

・・・ロマンシングサ・ガ2だ!!!(30年前のゲームを高らかに叫ぶ)

 

個々の命と能力を託され、選抜され生きる。選択と集中


ロマサガ2はその残酷な選択で人間を強化し、神にも近い敵を上回り打倒しようとするファンタジーだったけど、『ケントゥリア』では力を持ったあとの目的はまだない。

 

1話目でがっつりエモーションを物語るつかみ。悲劇であることはもはや不可避。

 

あとはハガレンの「賢者の石」とかメイドインアビスのボンドルドカートリッジなんかもイメージが近い。こう・・・シューティングゲーム等の「残機」に近い考え方で、ゲームを想起させる設定だなと。

 

ある意味で蟹工船ぽさもあると思う。ロマサガは選び抜かれた生え抜きの戦士たちが統合されていくけど、『ケントゥリア』では弱さのある命が統合された。命たち個々の都合がぶつかるようならそれは民主主義なんだけど、どうなるかしら。

 

 

「[第95話]ラーメン赤猫」

 

shonenjumpplus.com

 

ラーメン赤猫は猫がやってるラーメン屋。味がいいのはもちろんだけど、やっぱり猫店員は人気者。だからこその不安要素もあって・・・?

 

今日Twitterで「推しお笑い芸人に凄まじい粘着をするファンの無意識ブログ」というものが回ってきたので読んでみたらはちゃめちゃに怖くなり、人間は怖いなと思っていたが、

ラーメン赤猫はその辺りについて慎重に慎重を重ねていて、というか赤猫全体の労働や個人の考え方全部がすごく良くてこういう個人店で働きたい。(ラーメン赤猫世界は猫が人権を持つために試験や面談で認定する制度があるので個「人」店で間違ってない)

 

『豪雨を待つ』

to-ti.in


クラスメイトに告白するチャンスを探している女子高生、運頼みで生きてきたガンマン、漂流中のクルーザー、日照りに苦しむアフリカの民…誰もが豪雨を待っていた。
同じ願いのもと、混じり合う果ての物語は誰のものなのか。
https://to-ti.in/story/go-u1トーチweb2024/4/10 18:40参照から引用)

いいですネッ!
混在する世界観、失くしてしまった目的、個人個人の都合。分析されシステム化された教育、それによって手に入れることのできなくなってしまった・・・「突然の豪雨」

いいじゃんいいじゃん!!わたし、好きだよ!!

ネタに踏み込むので文字色反転しますヨ!読みたいようなら色反転させるかどっかにコピッて読んでね。

 

作中、豪雨を待ついくつかのグループがあるんだけど。

わたしは豪雨って、「とつぜんの作中ミラクル」・・・だと思ったんだよねえ。

高度にシステム化され、要素を分析されてしまったがゆえに、もう生まれてこない「創作者も予想しえなかった作品の化学反応」。

百合漫画も、決闘物語も、孤立サスペンスも、もうすべて語られ尽くしてる。作品を混ぜるくらいもういくらでもやられている。

唯一、夢を見た古代の男だけが豪雨を見つけに行こうとする、そして結局、現実を知って「豪雨」を待つことになる。

ココでェ~~~~、
おれなんかは、「作品に豪雨を降らせることはできるんだぜ」なんて思ってしまって、
それが現実。現実に転がってる差別や悲劇、批判、叫びは、作品に豪雨をもたらすぜエ。

・・・とまあ、現実を持ち出すのは「技術としての創作」を追求する人からしたら、手元のモンでなんとかするのは怠惰って思われるかもしれない。知らんけども。

豪雨ね・・・

気象異常を待つ感じは日本ぽいかもしれないですね。硬直化して乾いちゃった、俺たちの世界を暴力的でいいから潤してくれって。

どうかな。他の人にはどういう風に読めたかしらね。

 



『ハブ・ア・バッドメモリー

 

ynjn.jp

 

ふたりはすごく血が出たので病院に来ていた。そんな再開。そこから語られるつらい思い出。


「そんな思い出なら持っていない方が良かったんじゃないかな」
苦い気持ちが新たに再生されていく青春物語。

 

アッ、読んでください(直球のオススメ)
これ、いろんな角度から感想が出ると思うンで、おれの得意ジャンル「発達障害界隈」の目線での感想を。

 

南部君は明らかにASD様のコミュニケーションや生活テンポの違和を抱えているように描かれているけど、その説明はもうテキストでされないのはすごくいいっすね。「その辺にいる」ってことでしょう(おれもそう思うぜ)。そしてシームレスにつながる南部君の得意と素敵ラストシーン!もう!こんな青春おれ知らない!!

 

これ、そのまんま映画にできるだろうなあ。冒頭の、ふたりとも流血しているシーンとか、ラストシーンとかめちゃくちゃ映えますやん。その時のフォントは流行りの青春映画っぽいやつじゃなくて「作中に出てるやつ」で頼む。

 

「結婚まであと○センチ。」

shonenjumpplus.com

 

愛島かなめと湊総司。
幼い2人は将来を誓い合った。「強く大きくなって君を守る」

2人が誓い合った。

 

そのため、2人とも大きくなった。特に愛島かなめ17歳は身長230センチの規格外のデカさの乙女に!!


その愛は固定観念を超える。お互いを思い合うラブラブバトルマンガ。

 

いいですネッ!!
おれはデカレディが大好きなので、かなめちゃんの発達した下腿三頭筋(かたいさんとうきん)に小さい声で「・・・ヨシッ」と呟く者です!

 

話の流れはギャグに寄りつつも完全なジャンプ少年漫画で、かつ「最後に筋肉落としまして定型な美人になりました❤️」みたいなクソぬるスタイルではないのでとっても嬉しい。絶対のハッピーをお約束。いやー嬉しい!