その日読んだ漫画の雑感をまとめておくエントリです。
リンク切れや無料期間公開終了などご容赦くださいませ。
本日は8件の漫画の感想です。
- [第37話]正反対な君と僕」阿賀沢紅茶
- [第69話]ラーメン赤猫」アンギャマン
- [50話]ゴダイゴダイゴ」コウノスケ
- モーニング2023年36.37号
- good!アフタヌーン2023年9月号
- FEEL YOUNG2023年8月号
- スクールバック 第6話 大人でも /小野寺こころ
[第37話]正反対な君と僕」阿賀沢紅茶
高校生たちの明るく真面目な生活は、とっても真摯で繊細で。
こんなにも高校生の恋心を細やかに描いていいものか（良い）、自分、人間関係の教科書にいたします。（40歳越えてるけど）
今回はあんまりものを考えない高校生・山田と、引っ込み思案の西さんのありふれた一日のお話。
ありふれてるけどかけがえがなくて、いや、ありふれてるって思ってるけどこんな静かに輝く日って私にあったか？ありふれるとはなんだ？と、あまりに羨ましくて哲学モードに入ってしまう。こんなふうに過ごせれば人類は皆平和なのだ
[第69話]ラーメン赤猫」アンギャマン
猫のラーメン屋は今日も営業中。可愛い接客、程よい距離と人事福祉、他店との付き合い、地元の祭りに参加、弁護士と軽い懇親・・・って、これガチの自営業ストーリーじゃん！猫だけど！
今日は店長がお疲れのお客さんに怪談を披露。これがまた程よく怖くなく、なんて上手な接客なんだろう。
猫は好きだけど猫好きはいったん置いといてもすごくいい店。ラーメンも多分美味しい。
[50話]ゴダイゴダイゴ」コウノスケ
ジャンプの中のインディーズ（担当編集がついていないスタイル）枠の中、とてつもないクオリティを放つ純・少年漫画。
街の平和を守るのは、文字通りのデカい人、「巨人（身長60メートルくらい？）」の仕事。筋骨逞しいおっさん巨人が街を舞台に怪獣とプロレス！心もでっかいおじさんが周囲を幸せにするヒューマンドラマでもあり、マッチョがくんずほぐれずバトるゲイみもポイント。
今回は巨人ながら普通の身長の人間に恋する男のお話。恋は成就するのか？
モーニング2023年36.37号
『一日外出録ハンチョウ』上原求/新井和也/萩原天晴/福本伸行
『カイジ』のスピンオフながら、独身中年男性の美しきロールモデルとしてデザインされたほっこり漫画。たまの休みにスケッチしたり友達とパフェ食べに行ったり、独身男性はこんなに楽しい！
今回は「会社（一応カイジ世界なので地下帝国のアングラ社会なんだけどまあその辺はソフトに見てください）の同僚の息子さんも含めて過ごす休日」。
無責任な大人のポジションを吹かせる大人に、こどもも結構いい感じ。楽しそう〜！
↓1話目試し読み
『税金で買った本』ずいの/系山冏
図書館でバイトするヤンキー少年、石平くん。いろんな司書さんに囲まれて図書館のことを知る「司書お仕事マンガ」。
今回は期待の夏休み「読書感想文編」。
読書感想文コンクールのキャラクターに興味を持った石平少年が、その起源をYouTube→ネット→司書さんに聞いて児童書→司書さんに聞いて一般本→web国立国会図書館、という調査のお手本のような素晴らしい軌跡を経て、「本を楽しく読むことってなんだ？」を押し付けがましくなく提示します。なんて良漫画！
読書感想文コンクールのキャラクターの意図を知った石平くん。読書が誰にも開かれた明るいものであることを示すために選ばれた「牧羊神パーン」と、実際の読書感想文のテクニックの「コツ」の乖離に無情を覚え、そして石平くんは楽しく読書感想文は書けるのか？
今回のシリーズほんとに読書感想文に悩むこどもに読んでほしいな、良いお手本になると思うの
↓1話目試し読
good!アフタヌーン2023年9月号
『スイカ』森とんかつ
ホラーだけどシュールギャグ。
高校教師園渚（そのなぎさ）が、謎の小学生物部スイカに気に入られ、怪異現象にバンバン遭う。こっくりした関西弁のボケツッコミの応酬にケラケラ笑ってると突如ビクッとさせられたり、空気感が合えばすごくハマるホラー漫画。
まあこういうマンガなんで説明するのも野暮なんですが、
今回は「スイカのついた嘘」、空手家のおっさんが登場。おっさん、すぐババしたがるし挙手が直立だし意味わからん。て、多分これ読んでも意味わかんないですよね？そういう漫画。
↓1話目試し読み
FEEL YOUNG2023年8月号
『発達障害なわたしたち』
発達障害な漫画クリエイターと編集者のコンビで発達障害なゲストにインタビュー。発達障害あるある過ぎて、ほか属性の方に面白いのか心配になる傑作ルポ漫画（当事者目線）。
今回のゲストはオモコロライター、ダ・ヴィンチ恐山。取材そもそもの日付を1週間間違える、再設定してもらったのにさらに時間に遅れるなど強固なADHDみを発揮。そのほか披露されたエピソードもすさまじく、これは人生大変でしたね！
私もBBQの日取りをメンバー8人中5人に誤って1ヶ月間違えて伝えてしまったことがあり、開始時間に3人しか来なかった地獄のような思い出があります。電話をかけるも「いや今からは無理やて」と言われ（そらそうだ）8人分の食材を3人で食べた苦い思い出（本当にごめん。。）
↓1話目試し読み
スクールバック 第6話 大人でも /小野寺こころ
大人の些細な「なんでもないこと」に、こどもの心が傷ついていく。そこに寄り添うでもなく居る、かわいくてかっこいい用務員さんが少しだけ心強い。
今回は「盗撮を見つけたけど捕まえられなかった女の子」の話。
盗撮をされる、ももちろんキツいけど、見つけた、怖い、そのままにしてしまった。。。というのもキツいよね。こんなものやる奴が一番悪いのだけど、暴力を見せつけられていること、それに抵抗できないことに傷つくこども。これは家庭内では面前DVと呼ばれるやつだし、本当はこどもがなんとかすることではないのに。
結末の1ページが好きです。いつもほんわかした用務員の伏見さんが、なにか生々しいビジュアルで、答えのないことは大人も苦しい（痴漢が一番悪い！）
