その日読んだ漫画の雑感をまとめておくエントリです。
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本日は8件の漫画の感想です。
- 『[特別読切] 国家心中』
- 『あさってのニュース』
- 『税金で買った本』
- 「ダダダダチョウ大脱走」(読み切り)
- 『天津水市「がご」撲滅だより がごはん』
- 「[第16話]ハンサムマストダイ」
- 「[第40話]正反対な君と僕」
- 「[53話]ゴダイゴダイゴ」
『[特別読切] 国家心中』
>主人公の晃と冥は、若手官僚として日々仕事に励んでいた。 ある日、次期総裁筆頭候補・ヤマガタ大臣の部屋に呼ばれた二人。 そこで待っていたのは、お伽話のような真実と選択肢。
(枝田『 国家心中』となりのヤングジャンプ、集英社、
https://tonarinoyj.jp/episode/14079602755181212227 2023/19/18参照 より引用)
あの、こういう題材、私あんまり読まないんですよ。たまたまの出会いですよ。だって私どう考えても国家とか好きくないでしょう?(人に聞くな)国家に忠誠を誓うとかのカタルシス、全然理解できないの。めんどくさくなったら家帰って転職サイト開けばいいじゃん仕事でしょ?
↓ネタバレになるので色を消しています。読みたくなったら反転orどこかのテキストにとってどーぞ。
で、理解できないまま読み進めていって、ラストが全滅オチだったのでわははははっつって手を叩いて喜んだの。感情最優先の全滅エンド大好き!感情で国のひとつやふたつ滅ぼせ!❤
・・・・・
?
しかし、これのエモーションはたぶん、国家に命を捧げるカタルシスを愛情でガラガラポンするのがいいわけでしょう?じゃあきっと、国家への信愛を持ってる人の方がより「くる」のかしら。
しかし国家への信愛を持っちゃってたら最後の全滅エンド喜べなくない?
なんか、私はこの作品のミソを楽しんでいない気がするな・・・
いや、でもこういうのもたまには読みたいですよウンウン。
いちおう、プロパガンダレーダーを立てながらの視点でも見てみたんだけどエンタメ素材として書かれてるかなって。うん消費しちゃえ!って。
『あさってのニュース』
第15回・気候変動
ちくまwebのやっている、科学をテーマにしたショートSF。
今回は異常気象がテーマ。ヤバいほど暑かったこの夏が続いたら、未来はどう対応するのか?の思考実験。
なお、マンガの末尾にその回の科学解説があるのだけど、それはチャットGPTで書かれてるのだそう。徹底してる。
『税金で買った本』
ヤングマガジン2023年42号
不良の石平少年は図書館のアルバイト。司書の仕事や図書館のアレコレ、「図書館お仕事マンガ」。
今回は「読書感想文編」クライマックス。
あの、これ、私、全人類に読んでほしいくらいの。。。。最高。
読書感想文の「あのマーク」、牧羊神パーンのことが気になって、図書館の機能を使いまくって調べる石平少年(この辺りも図書館調査チュートリアルとして素晴らしかった)
今回の最新話で、牧羊神パーンを冠した明治の文学・美術のロマン主義的会合「パンの会」というものに言及(初めて知った)、
その庶民階級・文学への情熱・・・
自己批判や自己探求も含めた暴力や性愛などのアンタッチャブルへの欲求、
そういうものもまるっと含めた「本好きの象徴パーン」、それが
「優等生みたいな顔して課題図書に張り付いてるのは笑っちゃう」。
本来、労働者階級に開かれたはずの文字での思想啓蒙やエンターテイメント、自己批判が、再びアカデミーの権威階級に簒奪されている。
それを端的に表し、かつ皮肉ることばで、わたしはもう最高すぎてマンガ読みでよかったあ・・・と思ってます。いやあ最高だ・・・
ただ、ここに「デッ?その明治のゲージュツカ集団とやら、女や障害者はいたンすかあ?」って視点は常に持っていたい
権威VS庶民の戦いと、社会的強者と弱者のレイヤーはまた別なので)
「ダダダダチョウ大脱走」(読み切り)
ダチョウが逃げた!
ダチョウが何かを壊すたび、ダチョウ農園勤務の羽田さんと鳥飼さんは減給!無賃!?早くダチョウを捕獲せよ!
ダチョウ捕獲の66ページ!ダチョウを追って、気づけば大変なことに・・・?
ポップでハイテンション、たのしーコメディ。このセンス好きだなあ!90年代キッチュ邦画みたいな雰囲気で良き!良き!!
『天津水市「がご」撲滅だより がごはん』
天津水市では、異形の怪異「がご」が出る。くじ引きで決定した撲滅隊「がごはん」は、クセのある市民(女の子)で結成されたポップでキュートなゴーストバスターズ!
可愛いしナンセンス、地域密着ゴーストバスターズはほのぼのおかしくていい感じ。
SFに強い「コミプレ」さんから、スコシフシギなお化け退治。かるーく笑えるSFコメディ。
「[第16話]ハンサムマストダイ」
噂の小2メンタルギャグ漫画、説明不可能な域に到達す。
ウンウン、なになに、アイドルになるために巨大ダビデ像(?)の中に入って?その中に歴代のハンサムがホログラフで存在しており?ダビデ像の脳(?)を破壊するって??
ウンウン、
良しッ!!(良し)
「[第40話]正反対な君と僕」
寡黙で自分のことをはっきり言える谷くんと、ニコニコキャーキャーしてるけど結構人の目を気にしちゃう鈴木さんは正反対。・・・でもお互い好きなんだぜ!!
今回はグループ初詣回(季節が全然違うぜ!)
「光の陽キャ集団」がきゃっきゃしており、眩しくて塩の柱になりそう。こんな青春あったっけッ!?私にッ!?
特徴的で好きなコマ割りのある回でいいなあと思いつつ、あまりの楽しそうな高校生の集まりに無事塩の柱になりました。浄化・・・!
「[53話]ゴダイゴダイゴ」
街を襲う「怪獣」に対抗するのは「巨大なおっさん」!街プロレス&包容力のあるおっさんがカッコいい正統派少年マンガ。(かつ、巨大「兵器」の保持問題というのもやる)
今回は恋する巨人の話。
この世界、巨人と普通サイズの人の恋愛がそんなに忌避されてなくて、(巨人と一緒に暮らす家族は巨大なシェルターの中に普通サイズの家を作るっぽい)幸せになって欲しいけど、
恋のために少し痩せた巨人に不満だッ
このマンガ、少なからずガチムチ筋肉需要で読んでるからな・・・もっとパンプアップしろ、と思ったら、それはそれでスマートでアクロバティックな技を披露してきたのでこれもなかなか(筋肉とアクションのせめぎ合い)