このエントリーに書いた感想は以下の3件。
- 『星をあつめる少年』
- 『始発の電車』※Twitter漫画
- 『仏師』
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『星をあつめる少年』
スウェーデンの深い森の中、フィールドワークをしている大学講師のベンが出会った一人の少年とは。
絵の美しさで感じる古代信仰の威圧感。
ベンが持つ【スマホ】が現代を醸し出してくるのだけど、序盤で「現代(スマホ)」を出してきたにも関わらず強力に古代へ引き込んでいく絵力。
文明、特にベンの所属する欧米文化の基準で言えば、13歳の少年を一人で生活させること、また職業選択の自由をはく奪していることは許しがたい人権侵害であるはずだけれど(ベンにもその躊躇が見える)、人の手の外にある理(ことわり)、そしてベン自体の奥底にある生命への畏怖はそれを越えるわけで。
とにかく絵が見ほれる美しさなので、ぜひ大き目のタブレットかPCで見ていただくとよいかなと。文明、ちっぽけ!
『始発の電車』※Twitter漫画
始発の電車 1/2 pic.twitter.com/4IlhuZYC5y
— 飯島健太朗 (@iijimakentarou) 2022年9月8日
(作者個人のツイートのため掲載削除されてたらごめんなさい)
怒涛のカケアミで表現されるショートなマンガ。
早朝の東京のある駅、始発に乗る言葉少なな漫画はヒトによりいろんな思い出が載る空白にあふれている。
私は自分の若い日のある日を思い出しました。みなさんはどうでしょうね。
『仏師』
乱世の小国の領主の妻としてやってきた「死神」の姫、その面立ちを仏像として彫りたい仏師。
人の命が安い時代。淡い恋と、どこかへ逃げたい気持ちと、それでも問い続ける生まれた意味。
ベタの少ない、白が印象的な画面で綴られる酷薄な物語。いつ登場人物が死んでもおかしくないキリキリした緊張感の中、それでも激しく生きる人々の姿は感じ入るものがある。
同時収録に不気味で哀しい枠物語『雨夜三人話』、赤ちゃんかわええ、の『むが』を収録。『むが』のもちもちっとした赤ちゃんは本当にかわええ。