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『青野くんに触りたいから死にたい』※漫画の感想 民俗オカルトホラーはなにより虐待の痕跡と人との境界線の境目が怖い※虐待描写フラッシュ注意

※2023/7追記

本記事は過去記事につき、後半を有料アーカイブとさせていただきます

 

著者:椎名うみ
出版社:講談社(掲載誌アフタヌーン

 

最恐!オカルトホラーラブ。


コミュ障の高校生、優里ちゃんは隣のクラスの青野くんに一目惚れ。告白してお付き合いしたものの、付き合って2週間で青野くんは交通事故で亡くなります。


優里ちゃんは悲しくて、青野くんに触りたいから自分も死にたい、と言った途端、幽霊の青野くんが出てきて・・?

 

 

 

まるでギャグラブコメのようなムードで始まる本作、コレがシャレにならないくらい怖い。


地場の儀式や生贄、契約、呪いといったオカルティックな内容を、静かーーーな絵で見せていく。

 

派手な動きも血もグロもなし。いつもの優しいあの人が、ふと隣を見た時に「目つきだけ違う」・・・ような怖さ!!

 

「ページをめくると怖い」という、漫画媒体のホラーを最大限に使ってくる本作。私は何回も夜眠れなくなりまして(ホラーが苦手)

 

 

で、なんで苦手なのに読んでるのかって、めちゃくちゃ面白いからで・・・

 

この物語は、オカルトホラーであり「人怖」です。

 

この作品のホラーは、基本的に「契約を結び、相手のことを食い殺す」ためのゲームです。

 

ふとした時に契約を交わしてしまい、優里ちゃんは体のいろんな部分を侵食されます。

 

なぜ優里ちゃんがそんな契約をウカウカしてしまうのか。

 

それは、優里ちゃんが「自他境界線」を幼い頃から侵されていた子だからです。

 

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